給湯器交換で一番気になる「お金」の話
給湯器の交換を考えたとき、多くの方が最も気になるのが「一体いくらかかるのだろう?」という費用に関する問題ではないでしょうか。
給湯器交換の費用は、決して安いものではありません。しかし、その内訳は複雑で、提示された見積もりが果たして適正価格なのか、一般の方には判断が難しいのが実情です。
費用感を正しく理解することは、悪質な業者に騙されず、納得のいく契約をする上で非常に重要であり、「おすすめの給湯器交換業者の選び方」の基礎知識とも言えます。
そこでこの記事では、給湯器交換にかかる費用の「相場」と「内訳」を徹底的に解剖します。さらに、少しでも費用を賢く抑えるための具体的なコツまで、分かりやすく解説していきます。
まずは知っておきたい!給湯器交換にかかる費用の内訳
給湯器交換の総額は、大きく分けて「給湯器本体の価格」と「工事費」の2つで構成されています。それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
(1) 給湯器本体の価格
給湯器本体の価格は、主に「号数」「機能」「熱効率」の3つの要素によって大きく変動します。
- 号数: 1分間に水温+25℃のお湯を何リットル出せるかを示す能力値です。16号、20号、24号が一般的で、号数が大きいほど一度に多くのお湯を使え、価格も高くなります。
- 機能: お湯を出すだけの「給湯専用」、お湯はりや追い焚きが自動の「オート」、さらに自動足し湯機能などが付いた「フルオート」など、機能が豊富になるほど価格は上がります。
- 熱効率: 従来の給湯器よりも少ないガス量で効率よくお湯を沸かす「エコジョーズ」は、本体価格が少し高めですが、月々のガス代を節約できるというメリットがあります。
(2) 工事費
工事費には、基本的な作業が含まれる「標準工事費」と、設置場所の状況などによって別途必要となる「追加工事費」があります。
- 標準工事費: 既存の給湯器の撤去、新しい給湯器の設置、ガス管・水道管の接続、リモコンの交換、点火試験などが含まれます。
- 追加工事費: 給湯器の設置場所が特殊(高所や狭い場所)、給湯器の種類を変更する(例:給湯専用→追い焚き付き)、排気筒の延長が必要、といった場合に発生します。
【機能・タイプ別】東京エリアの給湯器交換の費用相場
では、実際に給湯器を交換する場合、総額でどれくらいの費用がかかるのでしょうか。東京エリアにおける、本体価格と標準工事費を合わせた一般的な費用相場をタイプ別にまとめました。
- 給湯専用タイプ(一人暮らし向け): 約80,000円~150,000円
- オートタイプ(追い焚き機能付き): 約120,000円~250,000円
- フルオートタイプ(追い焚き・自動足し湯機能付き): 約150,000円~300,000円
※上記はあくまで目安です。エコジョーズを選ぶ場合は、ここから20,000円~50,000円ほど高くなるのが一般的です。正確な費用は、必ず業者に見積もりを依頼して確認してください。
交換費用を賢く抑える!今すぐ実践できる5つのコツ
少しでも交換費用を安く抑えたい、と考えるのは当然のことです。ここでは、誰でも実践できる5つの節約術をご紹介します。
- コツ1:複数の業者から相見積もりを取る
これは最も基本的かつ効果的な方法です。同じ機種、同じ工事内容でも、業者によって見積もり金額は大きく異なります。最低でも3社から相見積もりを取り、価格やサービス内容を比較検討しましょう。 - コツ2:給湯器本体の割引率が高い専門業者を選ぶ
給湯器専門業者は、メーカーから商品を大量に仕入れることで、高い割引率を実現している場合が多くあります。ガス会社などに比べて、本体価格を大幅に抑えられる可能性があります。 - コツ3:ライフスタイルに合った適切な機種を選ぶ
「大は小を兼ねる」と考えがちですが、必要以上に号数が大きかったり、使わない機能が多かったりすると、無駄な初期費用がかかるだけです。家族の人数やお湯の使い方に合った、最適なスペックの給湯器を選びましょう。 - コツ4:業者のキャンペーンを活用する
業者によっては、「ウェブ限定割引」や「特定モデルのセール」など、期間限定のキャンペーンを実施していることがあります。依頼を検討している業者の公式サイトなどをこまめにチェックしてみましょう。 - コツ5:補助金制度が使えないか確認する
エコジョーズのような省エネ性能の高い給湯器を設置する場合、国や自治体から補助金が支給されることがあります。お住まいの自治体のホームページなどで、利用できる制度がないか確認してみることをお勧めします。
正しい相場観を持ち、納得のいく業者選びを
給湯器交換の費用は、決して曖昧なものではありません。その内訳を正しく理解し、相場観を身につけることで、業者の提示する見積もりが適正かどうかを判断する「ものさし」を持つことができます。これが、賢い給湯器交換への第一歩です。